「赤ちゃん」の進化学

「赤ちゃん」の進化学-子供を病気にしない育児の科学-
発行:2000年9月25日
著者:西原克成

著者紹介

著者の西原さんは、東京大学医学部付属病院口腔科に在籍中、診療を行う傍ら文部省科学研究費などを得て研究を行っていた方です。

何か世界で初めての事をして(難しくてよく分からない)、退官後は研究所を設立し、日々口腔疾患と免疫病の診療をしているそうです。

そんな西原さんの著書は呼吸法から進化学、育児本と幅広く手掛け、数多くの書籍を出されています。

今回読んだのは、数多くの書籍の中でも人気を誇る(らしい)「赤ちゃん」の進化学。

比較的古い書籍であり、アトピーに特化している内容ではないのですが、子育て方法なども載っているそうで興味を持ちました。

子育て方法はさておき、ここはアトピーサイトなのでアトピーに関しての記述のみ下記に要約します。

 

早期に始まる離乳食による害

アトピー性皮膚炎の一番の原因は、早い時期(5~6ヶ月)から与える離乳食であると西原先生は主張されています。

アフリカでは30年前まで4歳まで母乳のみで育てており、類人猿であるゴリラやオランウータンも2歳まで母乳(2歳=人間に換算すると4歳)のみで育てているとの事。

また、日本でも昔の母親は2~3歳まで平気で母乳をあげていたそうです。

1歳をすぎてもむやみに食べ物を与えず、重湯(米の上澄み)で済ませていました。

なぜなら赤ちゃんの腸は1歳を過ぎてやっと完成するからです。

それ以前の赤ちゃんの腸は「未完成の腸」、大人の腸とは全く別物なのです。

 

アトピーは免疫機構が疲弊しているために引き起こされる

免疫力とは、簡単に言えば白血球レベルでの消化力の事です。

白血球やリンパ球の働きが疲弊していれば消化の働きが落ちます。

アトピーをはじめ、アレルギーを治そうと思ったらまず疲れた免疫系を休めて再び活性化させる事が重要です。

それにはエネルギー代謝の中心である呼吸法や身体の使い方の誤りを正す事が最善の方策と言えます。

 

乳児ボツリヌス症に見る赤ちゃんの腸

乳児ボツリヌス症とは、はちみつの中に時々含まれているボツリヌス菌が元で、赤ちゃんが突然死する事です。

大人ははちみつを食べても死ぬことはありません。

なぜ赤ちゃんだけ突然死してしまうのかというと、赤ちゃんの未完成な腸はボツリヌス菌をフリーパスで吸収してしまうからです。

赤ちゃんの腸は目の荒いざるのようなもの、大人になるに連れて目の細かいざるの腸になっていきます。

赤ちゃんの腸は消化はできないのに吸収だけは一人前。

なので母乳やミルクだけでぐんぐん大きくなるのです。

 

アレルギーの元になる異種タンパク質

赤ちゃんの腸壁をフリーパスで通過する入るべきでないものの一つに、意外に思われるかもしれませんがタンパク質があります。

タンパク質が消化されないで腸に入るとアトピーの下地となるのです。

タンパク質は本来、胃や腸で消化・分解され、アミノ酸とポリペプタイドという物質になって栄養として血液に吸収されます。

しかし赤ちゃんがタンパク質を口にすると、前述の通り、消化・分解できずに腸を通り過ぎ、そのまま血液に入っていきます。

このように未消化のタンパク質の事を「異種タンパク質」と呼びます。

輸血やハチ、クラゲの毒のように、直接身体の中に消化されずに侵入してくるタンパク質は害です。

異種タンパク質はそれと同様で、赤ちゃんの体内にタンパク質が入ると、害と見なされ抗原となります。

抗原ができれば自動的にそれに対抗する抗体を作り出します。

いったん抗体がつくられてしまうと、ふたたびタンパク質を食べた時に消化されずに白血球がそれをなんとかしようと攻撃します。

これがアトピーの原理です。

それとは別に、生後すぐに母乳でアトピーになるのは、妊娠中に母親が腸をアイスクリームや冷たい飲み物で冷やしたケースがあります。

子供も冷たい水やミルクを与えるとアトピー体質になります。

また、お母さんが妊娠中にたくさん食べたものが赤ちゃんのアレルギー源になることがあります。

妊娠中、母体は一種の飢餓状態になるため、食べたものをよく消化せずに吸収してしまう場合があるからです。

 

ステロイドについて

ステロイドとは、薬物を連想する人も多いですが、実は体内でつくられている物質です。

体内でつくられているステロイドは、細胞の中にある遺伝子(白血球やリンパ球など)の働きを活性化してくれます。

また、ステロイドには約30種類あり、男性ホルモンや女性ホルモンも含まれます。

白血球などの活性化に役立つのは副腎という器官の皮質部分でつくられるステロイドです。

副腎皮質ホルモンと言いますが、アトピーになるのはこのホルモンを十分に分泌していないからです。

その為、合成ステロイド(薬物)を補給して足りない部分を補おうという考えなのですが、

しかしこれをつづけているとステロイドをつくるはずの副腎がだんだん働かなくなってしまいます。

外から薬で補給していると副腎は自分でホルモンをつくるのを簡単に放棄してしまうのです。

だから一度はじめたステロイド療法を急にやめるのは大変危険です。

また、合成ステロイドは天然ステロイドよりも性能面ではるかに劣るため、多量に使われたり副腎の機能を弱らせたりして危険な治療法と言えます。

なので、できる限り自分の副腎を自分で元気にする事が重要です。

そのための鍵が「鼻呼吸」「骨休め」「腸の保温(37℃以上)」です。

※鼻呼吸、骨休めについてはこちらに記載はしませんので興味のある方は実際に書籍をご覧ください。

 

 まとめ

著者によると、アトピーの原因は下記の3つです

  • 口呼吸によって鼻と喉の扁桃腺から入る常在菌
  • 食物アレルギー
  • 腸管を冷やすこと

 

ひとこと感想文

乳児ボツリヌス症のくだりは、なるほど~!と思いました。

近年子供の食物アレルギーが急増している原因は多々あるとは思いますが、一説に著書の言う事があるかもしれません。

しかし、ウチのあずちゃんの様に生後すぐにアトピーになった原因については、妊娠中に冷たい物を食べすぎた為だと2~3行書いてあるだけで、説得力に欠けます。

私は以前から食と健康の関連性をかなり重視していて、冷たい物はあまり食べず、偏食もまったくせず、野菜は無農薬の有機野菜を取り寄せています。

その為、著者の主張とは当てはまりません。

また、全体的にあっちこっちに話題が飛びすぎている印象を受けます。

アトピーの原因は早すぎる離乳食だと言っておきながら、一方で口呼吸がいけない、歯医者に行くのがいけない、など「結局何が言いたいんだ?」と疑問に感じます。

納得させられる部分はあるものの、少し府に落ちない点もやや見受けられます。

とにかく色々な事象を書かれていますので、著者の言う事を全て理解するには書籍を読む必要があると思います。(鼻呼吸や骨休みの事など)

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